患者さんが歯科医院に行って治療していることは、ほとんどすでに手遅れになったものばかりです。
充填(つめものをすること)、義歯(入れ歯)、クラウン(欠けた歯にかぶせる)、ブリッジ(欠けた歯にわたす人工の歯)、
歯ぐきの手術に抜歯・・・・・等々
それらは、悪くなったところを治す。
つまり結果を扱っていて原因の除去、修理です。
しかし、予防をしないで処置ばかりでは、終わりが見えてきません。
予防こそが最も大切で、修理はほんの一時的なものにすぎません。
歯をみがかないでいると歯の表面によごれがつき、むし歯や歯周疾患(歯ぐきの病気)の原因になります。
また、食べかす、タバコのヤニなどでよごれた歯は見た目にも悪く、他人に不快感を与えます。
歯のよごれには、歯垢、歯石、色素沈着などがあります。
歯肉炎
炎症が歯肉だけに限られ、歯槽骨は正常で歯を磨いた時にときどき出血をします。
この状態を「歯肉炎」とよびます。
初期歯周炎
歯肉が腫れ、歯を磨いたり、リンゴを噛んだりした時血がでることがあります。
生活改善、歯石除去、ブラッシングなどによって、もとの健康な状態に戻ります。
中等度歯周炎
さらに炎症が進行すると歯肉はさらに腫れ、ポケットが深くなり歯石が深い部分までついてしまいます。
歯を支える骨の吸収が進んできます。
重度歯周炎
炎症がさらに進むと歯周ポケットがさらに深くなり、ほとんど骨は吸収してしまい、動揺が激しくなります。
簡単なことで出血したり、膿が出たりします。
治療前のイメージ
治療後のイメージ
予防しにくい奥歯の溝を埋めて虫歯を予防します。
また麻酔も必要ないため、安心です。
虫歯になっていないうちから、もしなってしまった時に困らないように(治療がちゃんとできるように)、
予防を目的とした計画を立て、親御さんと相談のもと、治療を進めていくことにしております。
2~3歳の子供さんは、歯がはえ始めたばかりでむし歯にかかりやすい状態にあります。
そこで一番手軽で確実にむし歯を予防する手段として、歯に直接フッ素の液を塗る方法があります。
歯の一番外側は、エナメル質というもので出来ています。
このエナメル質は、とても固いのですが、酸には弱く、むし歯の細菌が糖分を酸にかえてエナメル質を溶かします。
歯のはえはじめの頃は、エナメル質は充分成熟しておらず、この時期にフッ素を塗ると、
酸に対してより強いエナメル質に変えることができます。
しかし、フッ素を塗ったからといってむし歯を完全に予防できるものではありません。
やはり、むし歯予防の基本は食生活に気をつけて、食べたらすぐ磨くという習慣をつけることです。